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映画「エントラップメント」を見た!      平成11年9月1日号

平成11年8月24日(火)9:50am〜の川崎チネで
映画「エントラップメント」を見てきました。
   
ポスター 「エントラップメント」


 20世紀フォックス映画配給
 ショーンコネリー(マック)
 キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(ジン)


ストーリー
ニューヨークの高層ビルから、レンブランドの名画が盗まれた。その完璧な手口から、犯人は美術品専門のプロの泥棒マックだと、保険会社の女性調査員ジンは目星をつける。彼女は中国の黄金のマスクを餌にマックをわなにかけることを計画。自らマックの相棒となり、犯行の確信をつかむために、彼との接触を試みる。すべてにおいて神妙なマックは、最初はジンを信用しなかったが、彼女の大胆な行動力と、泥棒の資質を見込んでパートナーにする。マックの隠れ家である古城で、黄金マスクを盗むための、赤外線装置をくぐり抜ける訓練が続く。そして訓練が完了するころ、ジンが保険会社にかけた電話から、マックは彼女の正体を知ってしまうのだが・・。

キャストについて
主人公マック役のショーンコネリーは、言わずと知れた初代007である。その後1987年の「アンタッチャブル」のベテラン警官、1990年の「レッド・オクトーバーを追え」の潜水艦長。彼ほどプロフェッショナルな男が似合う人はいない。
今回も役を越えた彼の演技に納得の私だ。

そして相手ジン役のキャサリン・セダ=ジョーンズは、1998年の「マスク・オブ・ゾロ」で情熱的なヒロインを演じていた。ジンのセクシーにして知的、運動神経抜群で意志の強さを演じられるのは彼女しかいない。彼女のことだけ見に行っても損はない。


見どころ
いきなり、高層ビルの屋上、そこには風圧に耐えたれるように全面のヘルメットのシルエット。何やらデジタルボタンをセット。屋上からダイビング。スーーと落ちていくシルエットは、セットした窓の前でフッと停止。逆さまのまま冷静に窓枠を支える外枠の取り付けボルトを外し、何やら長めのボルトに機具がついた物と交換していく。
そして、シュルシュルと機具が一斉に動き、窓枠ごとジェット旅客機のドアのように開いてしまった。
従来の「泥棒」とは違うプロフェッショナルを感じさせる。映像・カメラワークからも緊張感が伝わってくる作品である。
ションコネリーは想像通りの演技でもうれしくなったが、注目ははやり、キャサリンだろう。事前の話題でも期待はしていたが、スクリーンの中で動くキャサリンは絶品である。ここで、どう表現しても伝わらないだろう。キャサリンを見に行くだけでも価値があると言ってしまおう。
ストーリーに関しては、この頃の作品には驚きの「人が1人も死なない」のだ。
このごろのTVの2時間ドラマでさえ、ばったばったと殺人が画面にでるこの御時世に、私は心から拍手を送りたい。
そして、泥棒アクション映画と思われていたが、実はこの映画はマックとジンの心の葛藤、駆け引きから、二人の距離が近づき、そして裏切りや、バックの存在と複雑に入り組んだ大人のラブ映画でもある。
ぜひ、女性にもおすすめの映画ですので、お楽しみ下さい。
次回はキアヌ・リーブスの「マトリックス」を予定しています。お楽しみに。

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渡辺芳夫 (watnjp@yahoo.co.jp)