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2017年7月1日更新 |
●今回のツアーの目玉とされている「大塚国際美術館」に入りました。 国際と言われているように世界の名画が展示されている美術館なのです。外国からのお客様も多く、名画について音声ガイドの貸出しもありました。 私たちは団体ツアーなのでボランティアの方がいっしょに回って説明してくれました。美術館なのでマイクや大声はNGです。説明を静かに聞きながら美術の中に入っていきました。 ●まずはロビーの正面にある大聖堂に入りました。見上げると天上一面に絵画。その大きさ、色合いにスーッと心が動きます。バチカン宮殿にあるシスティーナ礼拝堂そのままの再現です。 ●この美術館に展示されている名画は噂の通り「偽物」なんです。それも原寸大の偽物。でもまがい品では無く所有者の承諾を得て「陶板」で作った物なのです。陶板とはその名の通り焼物で、その色は2000年以上変わらないと言われているのです。世界の名画がその年月で自然劣化していく中、いつまでもその名画を残したいと言う思いに世界中の美術関係者が賛同して実現できた美術館なのです。 ●ふつうの美術館は撮影も禁止、また近くに寄ることもためらうためロープで囲ったりしていますが、ここは違います。目を付けるぐらい近づく事も、フラッシュ無しなら写真撮影もOK。しかもなんと手で触ることもできるのです。これは陶板ならではのことですね。 右の写真の名画はオランダのアムステルダム国立美術館に本物は展示している「牛乳を注ぐ女」(1660頃)フェルメール、ヤン作。その筆のタッチも指で触って確認できるなんて信じられませんね。 ● 左の名画は誰でもご存知の「モナリザの微笑み」です。原寸大と言うことでWATNの想像よりは少し小さかったです。陶板を使った偽物とは言え、その色合いも風合いもいろいろな本やテレビで見る本物と同じに感じます。もちろん使用している額縁もその年代のデザインで作られています。 モナリザの胸元の実物の絵の具の劣化によるクラッキングもそのまま再現されています。もうここまでくると偽物とは言えないです。公式に原画を写真に撮り、陶板に焼き付けると説明されましたがここまで精巧に複写になるとは驚きですね。 ●名画は部屋ごとに年代で分かれています。次に入った部屋の左右の壁に大きな絵画が展示されていました。これは多くの人がテレビなどで見たことのあるミラノのサンタマリア教会にある「最後の晩餐」です。左壁に展示しているのが修正前。右壁に展示されているのが修正後。修正は1977年から1999年まで掛かり、汚れや以前修復で上乗せされた絵の具を落とす作業だったそうです。その修復前を陶板で作り、また修復後も陶板で作り、その違いを同じ部屋で観賞できると言う不思議な部屋なのです。もちろん近づいて見ることも写真撮影もできるのです。 WATNは修復前の方がなんかいい感じに思えました。 ● この大塚国際美術館は順路通りに観賞していくと、その距離はなんと4kmにもなるそうです。ツアーの時間は3時間滞在なので大丈夫ですが、ちょっと疲れたのでお茶でも。そのカフェの目の前に大きな池がありました。そうです。モネの絵画を思わせるような奇麗な風景です。 ●美術館の入口はバスがつく道路面なのですが、建物が山の中に作られていてそこは地下4階。そこから長いエスカレーターで着いたロビーといままで見てきた古代中世絵画があるのが地下3階。そしてこのモネの池があるのがルネッサンスの地下2階。 展示はバロック地下1階、近代1階、現代2階とだいたいの年代で分かれているのです。 ●その後1階のレストランガーデンでお子様ランチを思わせるプレートランチを頂き、近代絵画はパスしてロビーに戻り、入館したときに気になっていた顔だしならぬ額の全身出しと言うか、フェルメール、ヤンの「真珠の耳飾りの少女」になれるコーナーで記念撮影をパシャリ。いかがでしょうか? ●その後はお決まりのお土産コーナーでワクワク。小さいですが陶板で作られたフランソワ・ミレーの「落穂拾い」を思い出に購入しました。 ●入場料が日本一高いと言われていますが本当です。一般大人が3,240円。でも時間をとって全階ゆっくり観覧すると、世界の名画がこの場所で原寸大で観賞できるので高くは無いかも。実際に陶板の威力は驚きますよ。ぜひ行ってみてはいかがでしょうか? |
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