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不況と言うと何かにつけて報道される”大田区の町工場”ですが、その大田区の町工場の実力がみれる「第15回おおた工業フェア2011」に行ってきました。 ● 京急蒲田駅から徒歩2分(実は信号待ちの時間が結構長かったのでそれはカット)で大田区産業プラザに到着しました。会場の外にはデンっと看板が待ちかまえていました。 入場は無料ですが、入場者は受付しなければなりません。名前や会社名を記入していざ会場内へ。。平日にもかかわらず入場者の多さにまず驚きです。私のような興味本位の人は少なく、どこかの企業の人達のようで商談もしていました。 大田区の物作りと言うと歯車とか工場で使う部品というイメージがあったのですが、いろいろな分野のいろいろなアイデアが満載でした。 ● 左の写真のカメラはレンズが2個ついていました。そして繋がっている液晶テレビに移る私。何かブレているような画面です。もしかしてこれは!そうです立体テレビカメラです。 大きな家電屋さんでこのごろよく見る立体液晶テレビのようですが実は大きな違いがありました。それは使用するメガネです。立体テレビには1個1万円位のメガネを使用しますし、しかもケーブルが邪魔。しかしこのメガネは映画館で使用するようなプラスチックのケーブル無し。安価にできると言う事でした。原理は偏光レンズが基本のようですが、説明を聞いても良くわかりませんでした。(ごめんさない) そしてこのシステムが利用されるとサッカーなどの生中継が立体で同時に多くの人で見れるわけでこりゃー盛り上がりますねえ。 ● 右の写真は趣味の世界と思われますが実はNゲージ用の自動制御装置の展示と実演でした。単純に1周を走らせるだけなら簡単ですが、いったり来たりの往復や線路のポイント切替、そして2台の入替えなどそれを自動で制御するにはいろいろ難問があります。それをこの会社のシステムは線路に設置した1cm位のセンサーからの情報を基にスピードやポイント切替などこなしていくのです。この会社は大きな工場での機械制御を行うシステム作りが本業ですがその技術を生かしてNゲージ用のシステムを開発し発売している言う事でした。ちなみにこの展示の登山鉄道のスイッチバックシステムはコントローラーと光電センサー14個で33万円だと言う事でした。 ● 工業フェアですからそれなりの精密部品や極小部品などいっぱい展示されていました。その中でも私が気に入ったのは動く部品でした。小さな単純な金属の板が電圧をくわえると延び縮みするのです。物を動かすのに複雑な部品がいらないのです。それを応用した人の足のような玩具。この大きさと単純さにびっくりです。そしてモーターは電気で動くなんて先入観でいるとびっくりしたのが上の写真の中央のドライアイスで回るモーター。上の容器にドライアイスを入れてフタを締めるとあらら下の車軸が回ります。なんか未来的な感じでした。 そして一番エコだと思うモーターが上右写真の「エアーモーター」です。黄色や赤色のビニールパイプは自転車の空気入れから延びてこのモーターに繋がっています。その自転車の空気入れを汗をかきながら空気を入れるとものモーターが勢い良く周り始めました。これってエコ&ダイエットでどこかのスポーツクラブで取り入れませんかねえ。そしてこうしたアイデアと回転系のスムースな動きに大田区の精密さと技術の高さを感じました。 ● 工場からの依頼でいろいろな製品をつくっている大田区の技術ですが、人工ダイヤという分野も見逃せないひとつです。 右の写真はなんだかわかりますか?実はこれ人工ダイヤを取り付けた生わさび用のおろし金でその名は「おろしジョーズ」。価格は1万円です。 説明によると生わさびをおろすのは鮫の皮が一般的ですがすぐにすり減ってしまう。 しかしこの「おろしジョーズ」は半永久的に使えると言う事です。それを考えると高くは無い。らしいです。 本わさびを出す小料理屋さんにとっては安いかもー。かな? ● 大田区の技術でアメリカのNASAからの依頼で有名になった「しぼり」はテレビで知っていましたが、実物を見るのは初めてでした。実演はこの会場ではできませんがその工程をビデオで紹介していました。そしてその工程ごとに、ただの板が徐々に製品の形に変わっていく実物が展示されていて実に興味深く拝見しました。 前に体験したろくろを使ったどんぶり作りに似ていますが、固い金属が土を同じようにその姿を変えていくのが信じられませんでした。ろくろでは力を入れすぎると穴があいたりするので質問すると、笑いながら「同じように下手に力をいれるとゆがんだり厚さが一定でなくなったりするさ、穴があくまでなった事はないけどね」と。 この技術でロケットの先端を作っている人にバカな質問をしてしまいましたー。 ● その他にもスズリに墨を挟んで人の手のような動きで墨を擦っていく行く機械など、 まだまだご紹介したい展示品がいっぱいあったのですが、この工業フェアは毎年行われているようなので一度足を運んで実際に見て触れて感動してほしいなあと思いました。 名称:第15回高度技術。技能展 おおた工業フェア 会期:2011年2月3日(木)〜2月5日(土) 会場:大田区産業プラザ(pio)東京都大田区南蒲田1 -20-20 主催:大田区、(財)大田区産業振興協会、(社)大田工業連合会 |
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