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テレビの特集や雑誌の食べ歩きなどでこのごろ紹介されているオムライスは「ふわふわたまごが絶妙」とか、「自慢のデミグラスソースがたっぷり」とかとか。
そして肝心の”ライス”はというとケチャップの味。
WATNが探し求めているオムライスとは違う世界なのです。
画面2 そして先月ついにあの懐かしいオムライスを見つけたのです。場所は東京都大田区下丸子。東急多摩川線下丸子駅のすぐ隣でした。
到着するとちょっと古めかしい店構え。昭和の風情が漂います。あのオムライスはWATNが子供のころに味わったのですからなんの違和感もありません。
そういえば、ここ大田区下丸子は昭和を背景にした映画やドラマのロケでよく使われています。
画面2 店の右にはサンプルが並んだショーウィンドー。その中に探し求めてきたあのオムライスがありました。
写真がちょっと曇っていて見づらいと思いますがご勘弁。ショーウィンドーのガラスが曇っているんですもん。
そしてそのサンプルもまったく味気ないシンプルです。これはちょっとわくわくですー。
画面1 壊れそうなガラス戸を開け、「すみませんーん」と入ると、お客さんは一人もいません。時間は夕方6時過ぎ、「きっとここはランチライムが盛況で、夜はまだ早すぎたのだな」と自分を説得した時、ガダンと音がして店主がテーブル席の長イスから起き上がってきました。店内で夕寝かな?
画面2 オムライスを注文し一番奥の席に座りました。テーブルには醤油、塩、七味、割りばしが置かれていますが、醤油の量が実に寂しい。他のテーブルも見てみましたが同じような感じです。オムライスには醤油は使わないのでちょっとほっとしてしまいました。そんな感じですが割りばしはなぜかとても奇麗な上質なものを置いてあります。
画面1 この日はニュースでも取り上げるような暑く日でしたが、お店のエアコンは壁でひっそりしています。その代わりお店の隣は駐車場になっているので窓を半開にして、そこから入ってくる風が今の都会ではちょっと味わえないさわやかなやわらかな風だったのです。
画面2 約10分で待望のオムライスがやってきました。ウィンドーとは違いサラダとスープが付いていました。テーブルのメニューをみると「サラダとスープ付き」となっていました。
やってきたオムライスはWATNの求めてきた”それ”でした。
画面1 まわりを包んでいる卵焼きは薄焼きの塩味。そしてご飯はケチャップだけではないあの洋食屋さんの味でべた付きはなく、それでもパサパサではない絶妙な絡みです。中には鳥肉、マッシュルームが入っていますが、主役のライスを邪魔することなく、その大きさと量がとても良いです。
そして付け合わせの福神漬けがまた良い。昔のカレー屋さんにあったような赤い福神漬けです。涙ものですー。そうそうわすれてはいけないのが上にかかったケチャップ。そうです、ケチャップオンリーが絶対なのです。
さてあの懐かしいオムライスを食べたい人はぜひぜひお出かけくださいです。でもお店に入るまではちょっとした勇気がいるかもー。


画面2
「喜楽亭」(きらくてい)
東京都大田区下丸子3-7-2 東急多摩川線下丸子駅下車 駅の隣
オムライス定食(サラダ、スープ付き)800円

 
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渡辺よしお (watnjp@ybb.ne.jp)