映画の箱へもどる


●平成13年3月1日号より

平成13年2月13日(火)川崎チネグランデで
映画「アンブレイカブル」を見てきました。
ポスター 「アンブレイカブル」
 配給:ブエナ・ビスタ・インターナショナル
 監督:M・ナイト・シャラマン
 主演:ブルース・ウィルス サミュエル・L.ジャクソン
  <<<<<WATNの独断と偏見評価。>>>>>
      ●映 像  :★★★★・
      ●音 響  :★★・・・
      ●ストーリー:★・・・・
      ●キャスト :★★★・・
      ●おすすめ度:★★・・・

ストーリー
  その悲惨な列車事故が起こつたのは、午後3時15分のこと。 乗員・粟害132人の内131人が死亡だが、たった一人ただけ、奇跡の生存者かいた・・・。  フィアデルフィア病院の救急救命室て目覚めたデヴィッド・ダンは、自分を見詰める周囲の異様な視線に戸惑う。
医師が、警察が、マスコミが、そして愛する者を亡くしたばかりの遺族たちが、責めるようにテウィットに質問を投げかける。「なせ君だけ助かったのだ?しかも、傷ひとつ負わずに?」だが、諸よりもデヴィッド自身がその答えを求めていた。
 かつては有望なフットボール選手、今やスタジアムの警備員をしているデヴィッドは、妻とひとりの息子と暮らすごく平凡な男だった・・・この事件までは。
もやもやとした不安に悔まされる彼に、ある日、不審なメッセージが届<。「これまでの人生で、お前が病気にかかった日数は?」  メッセージの送り主であり、漫画コレクター・ギャラリーのオーナー、イライジャ・ブライスを訪ねると、彼は何かに取り憑かれたかのようにデヴィッドが何者てあるのかを語り姶める。
イライジャは骨形成不全症という難病のため、生まれた時から54回もの骨折を経験してきた。幾度もの入院体験の中で漫画の世界にのめりこんだ彼は、そのストーリーからひとつの真理を見い出す。この世は<陰と陽>のような対極の存在によって成り立っており、イライジャのような肉体の対極には、必ずや不滅の肉体=(アンブレイカブル)が存在するはずだと言うのだ。
そして、あの凄惨な列車事故から奇跡的に生還したデヴィッドこそ、イライジャの対極に存在するアンブレイカブルであり、弱き者を救うためにこの世に遣わされた救世主なのだと・・・。
 デヴィッドはイライジャを空想癖のある変人と決めつける。だが・彼の中で、自分の存在に対する疑惑がどんどん膿らんでいった。俺には病気にかかった記憶がない。以前にも交通事故で死を逃れたことがある。俺はアンブレイカブルなのか?
 やがて、その事を証明するいくつかの兆候が、デヴィッドに現れ始めた。それは、人間の中に秘められた邪悪な感情への、異常なまでの知覚能力・・。息子のジョセフは、子供特有の第六感で父親の異変に気づく。だが、それは恐るべき真実への、ほんの一歩に過ぎなかったのだ・・・。

キャストについて
ブルース・ウイリス(デヴイツド・タン)
「シックス・センス」にひき続き新作「アンプレイカフル」の主演に抜擢したブルース・ウィリスを、シヤマラン監雷は「男が惚れ込む男」と絶賛する。
ニュージャージーの労働階級の家庭に育ち、秀逸な演劇学部を誇るモントクレア州 立大学に進むが、芝居のキャリアを積むために中途退学しニューヨークヘ。
84年のサム・シェパード作のオフ・ブロードウェイ舞台劇「フール・フオー・ラブ」の主演をきっかけに、注目され、テレビシリーズ「こちらブルームーン探偵社」の主役で人気がフレイク。
映画初主演作は「ブラインド・デート」で、翌88年の「タイ・ハード」の大成功が、彼のスターとしての地位を不動のものとした。
「アルマゲドン」での勇敢な姿が記憶に新しい。
他の主な主演作品は「タイ・ハード2」「永遠<とわ>に美しく・‥」「タイ・ハード3」「シャツカル」「マーキュリー・ライジング」「ストーリー・オフ・ラブ」など。

サミュエル・L.ジャクソン(イライジヤ・プライス)
現在ハリウッドで最も活躍している排優の一人。アトランタのモアハウス ・カレッジで演劇を学び、舞台排優としてキャリアを桔む。 映画デビューは「Together for Days」(72)。スパイク・リー監督の「ジャングル・フィーバー」でカンヌ映画禦助演男優貰を受貰。
ブルース・ウィリスとはクエンティン・タランティーノ監督の「パルプ・フィクション」で初共演。同作品で哲学者気取りの殺し屋ジュールズを演じ、アメリカ映画界に強烈な衝撃を与える。
また、フルースとは「タイ・ハード3」(95)でも共演しており、コンビネーションは抜群。
主な出演作は、「シー・オフ∴ラフ」「モ’・ベター・フルース」「クッドフエローズ」「パトリオット・ゲーム」「トゥルー・ロマンス」「フレッシュ」「死の接吻」「評決のとき」「ロング・キス・グッドナイト」「187(ワン・エイト・セフシ)」「スフィァ」「交渉人」「レッド・バイオリン」「ティープ・フルー」など。最近では「英雄の条件」「シャフト」に主演しており、現在は「スター・ウォーズエピソード2」に携わっている。


見どころ
 さすが「9センス」のスタッフが勢ぞろいした作品である。
刻一刻と進んでゆく画面。そのカメラワークは次に起こる出来事を暗示するよう。
その絶妙な画面はサスペリアスなストーリー展開に拍車をかける。
この映画を面白く見るためには、アメリカ人の中の「コミック」を理解していたほうが良いだろう。
日本では「コミック」=「漫画」であるが、アメリカ人のそれは単なる「漫画」ではないからだ。そしてキーワードとなる「コミックの主人公」すなわち「ヒーロー」である。
古くはスーパーマン・スパイダーマンなど、ヒーローが数多く登場したが、彼らはアメリカ人にとっては、映画「アルマゲドン」の中のブルース・ウイリスであり、こころの支えでもあるのだ。例えば日本人のそれ「こちかめの両津さん」では、この映画を理解できないだろう。
映画館で見るよりは、もう一度見直しや確認できるDVDの方が良いかもしれない。

WATNに感想メールをしてくれる人はここをクリック
 
映画の箱へもどる



渡辺芳夫 (watnjp@yahoo.co.jp)